クリップについての8
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4,針金クリップ、
このコラムではここまで射出成型で作るプラスチックのクリップ、プレスで作った鉄クリップ、鉄以外の金属で鋳物等で作るクリップと、紹介してきました。
来週からはプレスクリップの製造工程を紹介していこうと思っていますが、最後にロット線を使ったクリップを紹介してこの校を終わりたいと思います。
ロット線とは要するに細長い鉄の棒のことで、針金の太いものと思ってください。
1~2mmの焼き入れ前のロット線を曲げて形を作り、その後に焼きを入れることによって、針金のように手でくねくね曲がらないように硬化させます。
高級感は出ませんが、デザイン次第でラミー社の「サファリ」のようなポップでお洒落な感じのクリップになります。
また、トンボから出ている「エアープレス」に使われている針金クリップはバネの利かせ方のアイデアが秀逸です。
ペンを正面に見て、ロット線の先端をペンの側面から横方向に突き刺し、そこから直角に曲げてペンの縦方向へロット線をクリップの形に延ばしていきます。
最後に、反対側の側面から線をペンに突き刺して終わっているのですが、その突き刺す場所を最初の場所からずらしたところにしているのです。
同じ穴の両側にロット線の両端を刺すと、穴を軸にしてクリップがレバーのようにスムーズに廻りますが、元の位置に戻るためのバネ性がありません。
線の両端をずらすことによってレバーのように回転しないで、持ち上げても少ししか持ち上がらずに元に戻ろうとするのです。おもしろいアイデアですね。
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この記事は2009年10月初掲 名入れボールペンの【ペン工房キリタ】