ケーファー開発秘話・発展遍1
ケーファー開発秘話・発展遍1>
2005年の発売時から一見何も変わっていないように見えるケーファーですが、実際には目に見えないところでかなりの進化をしてきています。
これからの数週間では、ケーファー改良の歴史をご紹介いたします。
先ず、発売時にはボールペンしかなかったケーファーですが、1年後の2006年の春にシャープを追加しました。
なぜ最初からシャープも一緒に出さなかったのかというと、ケーファーの最大のウリである、天金に柄が入る仕組みのためです。
通常のシャープでは、天金部分にノックボタンを突き出させています。
しかしケーファーでそうすると、ボールペンと異なり、柄の入る部分がノックのてっぺんのとても狭い面積になってしまいます。
ボールペンの天面でも込み入った柄を入れるには狭い位なのに、ノックボタンの天面ではとても見栄えの良い仕上がりにはなりません。
しかたなく当初はシャープを諦め、ボールペンのみの発売になりましたが、シャープも出したい気持ちはずっと持っていました。
そこで、困った時の現場頼み。
シャープも出したいんだけどノックボタンはつけたくないことを相談すると、NC旋盤の担当をしている関が苦労して回転ノックの仕組みを考えてくれました。
細かな切削部品の組み合わせで、横方向への回転を縦の動きへ変換する仕組みで、これによってノックボタンを天金の上に突き出さずにノックができるようになったのです。
この回転ノックの開発によって、天面にボールペンと同じ大きさの柄を入れられるシャープが発売可能になりました。ケーファーボールペンのページはこちら
http://www.kirita-pen.jp/seihinn/kafer/
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この記事は2010年6月初掲 【ボールペン工房キリタの工房便り】