ケーファー開発秘話・発展遍1
ケーファー開発秘話・発展遍1>
その他の細かな進化として、クリップの座金部分の肉厚の変更や、メッキのロジウム化なども密かに行ってきた改良です。
クリップのバネ性の強さは、プレスで作る板バネの場合、折り曲げ方と板の肉厚で決まってきます。
横方向と縦方向を組み合わせた折り方だと強度も増すのですが、ケーファーの場合は一方向の折だけなので、バネ性が若干弱かったのです。
そこで、発売当初は0.5mmだった板バネの肉厚を、2年後には0.6mmの肉厚の板に変更し、クリップが緩くならないようにしました。
たった0.1mm肉厚が厚くなっただけですが、ずいぶんとバネ性が強く、クリップが緩まなくなりました。
また、部品のメッキについては、発売当初は錫と銅の合金メッキ(銀色)を使っていました。
このメッキは、少し柔らかい銀色のメッキで、風合いが気に入っていたのでブランド物のOEMにも使っていた物でした。
他のブランドペンで問題なく使っていたメッキでしたが、ケーファーの場合、回転のために摘む部分が天金部に集中するため、ずっと使い続けると、天金の握る部分のメッキが薄くなってくるという報告を受けるようになりました。
そのため、部品に使うメッキを合金メッキから、メッキ代は少し上がりますが思い切ってロジウムメッキに変更しました。
ロジウムといえどもメッキである限りは、使い続ければ退色していきますが、合金メッキに比べればかなり持つようになりました。
こちらも発売2年での変更でした。
ケーファーボールペンのページはこちら
http://www.kirita-pen.jp/seihinn/kafer/
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この記事は2010年6月初掲 名入れボールペンの【ペン工房キリタ】