無垢ボールペン開発秘話の5

無垢ボールペン開発秘話の5>

銀無垢・真鍮無垢共に、直径10mmの棒から削り出します。

棒は銀1メートル、真鍮2.5メートルの長さで入荷してきますので、まずはおおよそペン1本分の長さで切断し、さらに先軸分・後軸分・天金分の長さで切断します。

先軸・後軸については外観を削るのは後にして、先ずは中心の貫通穴を空けていきます。

先述したように細い穴を長く空けるのはなかなか大変です。

先軸の内部に収まるのは、主に回転メカの底部とレフィルのみです。それらが収まる最低限の穴だけを空けていきます。

それに対し後軸は、回転メカの大部分が入るので、先軸よりは大きな穴を空けます。

内部の穴空け後に、今度は外観を削っていきます。

最後に、削り上がった各部材に、ピカピカ仕上げにするバフ研磨か、マットにするヘアーラインかけをします。

これらの工程には、本来、専門の研磨屋さんがいますので、大量に生産する場合は研磨屋さんに外注します。

しかし今回の製品は完全受注生産で、実際何本売れるか分からないので、全て工房内で加川が行うことになります。

彼は本来は切削のスペシャリストですが、研磨についても玄人はだしでこなしますので、安心しています。

そして組立てです。 部品点数が少ないので、組み立て自体はさほど手はかかりません。

今回の製品は、他のキリタの製品と比べてかなり内製率が高くなっています。

なにしろまとまった数は期待できないので、切断から切削、仕上げ、組立てまでほとんど加川1人でこなしています。

サンプル以外は全て受注生産。1本1本丁寧に作っていきます。

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無垢ボールペンの製品ページはこちら
http://www.kirita-pen.jp/seihinn/muku/

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この記事は2010年9月初掲 名入れボールペンの【ペン工房キリタ】