塗装についての6
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松葉を使った手吹き塗装は、小さな部品の塗装に良く使われますが、ペン本体軸の塗装には、多くの場合ベルトコンベアのラインを使った静電塗装が使われます。
ここで使われるベルトコンベアは、循環式でぐるぐると回っていて、コンベアに乗せた製品は、移動中に何工程もの塗装がなされ、ぐるっと回って帰ってくると、塗装が完了しています。
1周分のコンベア上には、ペンの本体軸の筒を刺して固定するための冶具がずらりと並んでいます。
この冶具は松葉状にはなってはおらず、1本の棒の左右の脇から細い針金が出ていて、棒に刺した筒を固定するようになっています。
この棒がコンベアのライン一周上に1350個ほど並んで立っており、その1個1個もまたぐるぐる回転してむら無く塗れるようになっています。
ラインは2つの部屋を跨いで設置されており、第1の部屋で冶具にペン本体が刺され、壁の穴を通って第2の部屋へと流れていきます。
第2の部屋に流れてきた本体軸には、以下のような順番で塗装と焼付け乾燥が為されていきます。
1)プライマ(下塗り剤)の吹きつけ
2)1回目の塗装吹きつけ
3)高温なドームを通って焼き付け乾燥
4)次の塗装まで少し距離を取って冷まし
5)2回目の塗装吹きつけ
6)クリア塗装の吹きつけ
7)高温なドームを通って焼き付け乾燥
8)第1の部屋に戻るで少し距離を取って冷まし
これらの工程を経て、ラインは壁の穴を通り、第1の部屋に戻ってきます。
戻ってきた本体軸は、冶具の棒から抜き取られて次の工程に廻されます。
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この記事は2010年10月初掲 名入れボールペンの【ペン工房キリタ】