塗装についての10
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ベルトコンベアのラインで色の塗装とクリア塗装まで施されたペンの本体軸に対し、そのクリア塗装の表面を磨き上げることによってさらにツヤ出しをするのが「研ぎ出し」工程です。
千代田塗装さんに塗装をお願いしているキリタのオリジナル製品では、全ての製品でこの研ぎ出しを行っています。
単に艶が出ると言うだけでなく、クリアの表面が均一で滑らかになり、とろっとした柔らかい風合いになります。
作業方法としては、まず卓上モーターにペンの本体軸を刺すための棒を取り付けます。
その棒にはセロテープをぐるぐる巻いて、本体軸がぬっくりと刺さるように太さを調節します。
本体軸を棒に刺してモーターを回転させ、ぐるぐる回る本体軸の表面にサンドペーパー(紙ヤスリ)を当てて表面をなぞっていきます。
紙ヤスリを掛けると表面がザラザラになるんじゃないかと思われがちですが、使用するのは非常に目の細かい1500番のヤスリで、ここまで細かいと擦った表面は逆につるつるになります。
コンベアによる静電塗装が自動の塗装工程なのに対し、この研ぎ出し程は完全に1本1本の手作業です。
そのため単価はかなり上がりますが、クリアの表面がとろっとして指に吸い付く感じが高級感を醸し出します。
ペン本体への塗装に関する解説は今週で終了です。
最後に、来週から2回ほど、千代田塗装さん自身のことを紹介します。
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この記事は2010年11月初掲 名入れボールペンの【ペン工房キリタ】