金属挽き物加工の19
金属挽き物加工の19>
この数ヶ月は旋盤による挽き物加工について説明してきましたが、最後にもう一度全体の流れを描写して、この連載を終了したいと思います。
カム式自動旋盤とNC旋盤がありますが、とりあえずここでは先ずカム式を使って、ペンの先金を切削する仮定で実況します。
NC旋盤での切削の違いなどは来週説明します。
先ず、チャックが開いて材料の棒が旋盤の後ろから挿入されます。
チャックから飛び出た部分の材料を刃物で削るので、製品の長さ+数ミリ分の材料がチャックから出た位置で材料の前進を止め、チャックが締まります。
チャックは高速回転しているので、チャックが締まると材料も高速回転を始めます。
ここからバイト①~⑤、錐①~③(タップ/ダイスを含む)を使って切削していく訳ですが、どの順番でこの8つのツールを使っていくかは、旋盤のセッティングをする職人が自らのセンスで決めていきます。
大体のセオリーとしては、側面を削る前のまだ材料が太くて安定している状態で錐で穴を空け、その後バイト①~④を使って側面を削って形を作り、最後にバイト⑤の突っ切りバイトで切り落とします。
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この記事は2011年10月初掲 名入れボールペンの【ペン工房キリタ】