ボールペンのペン先の仕組み、その4

ボールペンのペン先の仕組み、その4>

ここまではボールの素材毎の成型方法を説明してきましたが、それらはあくまで最初の段階での大まかな成形です。

成型時には、ゲート口と言われる材料の入り口の跡や、パーティションラインと言われる型の合わせ目の跡などがありますので、ここからバリ取りなどの行程を経て、真円にしていかなければなりません。

先ずはボール素材を溝のついた2枚の円盤で挟み、圧力をかけてグリグリと転動させ、球状を整えていきます。

この行程を何段階かやりながら、バレル研磨や焼き入れ、洗浄処理、防腐処理やメッキ等の処理を行っていきます。

バレルはドラム式洗濯機のような槽に玉と研磨剤と水を入れ、ガラガラ回す方式の研磨行程で、金属加工品のバリ取り等に使われる方法です。

焼き入れは、日本刀を鍛える時などにも使われる方法で、熱した鉄を水にジュッと入れて急冷し、硬く引き締めます。

これらの方法を何段階にもわたり、最初は荒く、だんだん細かい目の研磨剤を使って表面をツルツルにしていきます。

玉の素材によって、当然、行う行程と行わない行程がありますが、ともかく真円が出ていないとボールがスムーズに回りませんので、非常に良く研磨された玉が使われているようです。

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この記事は2012年4月初掲 名入れボールペンの【ペン工房キリタ】