ダイアカットボールペン開発秘話、その6

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このペンの愛好者が共通して言うのは、細身なのにしっかりとした重みがあって書きやすいと言うこと。
これは本体軸の肉厚に秘密があります。

このペンの本体軸を断面図で見ると、外側は8角形なのですが、内側は丸になっています。

この本体は深絞りというプレス技術で製作しています。雄型と雌型の間に真鍮の板材を挟んでプレスするのですが、外側の雌型は8角形で、内側の雄型は丸になっています。

そうすると、8角形の各辺の真ん中当たりで一番肉厚が薄くなり、角の所では、相当に肉厚が確保されます。この8つの角の肉厚が、しっかりとした重さをもたらしているのです。

もちろんその為だけに内側を丸くしているのではありません。内側も8角形だと、ペンに内部に入れる他の部品も全て8角形にしなければならなくなります。

旋盤で作る一般的な部品は、自然と外周が丸くなりますから、ペンの内側は丸い方が他の部品を組み込みやすいのです。

この外側8角、内側丸という本体軸の形が、作りやすさと重みの両方を実現している訳です。

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