ベークライトとペンについて その16
ベークライトとペンについて その16>
そのベークライトの素材は、かなり以前に当時の社長の気まぐれで、釣りのリールのハンドル製作用に購入したもので、余分に買いはしたもののリピートが無く置き去りにされていた棒材でした。
「この材料は元はもっと明るい茶色なんだけど、使っていくと黒ずんだ良い艶になっていくんだ。材料が余っているんで、俺は勝手にボールペンに仕立てて自分用に使っていたんだけど。」とのこと。
この人いつの間にこんな物を作っていたんだとも思いましたが、確かにに物を見ればなかなか風合いがあって良さげなボールペン。
真鍮の固い感じのボールペンばかりのラインナップに、1本位はこんな変わったボールペンが有っても良いんじゃないかと思えてきました。
ただ、価格設定についてはかなり悩みました。
キリタの一番の技術者である加川課長が、自ら時間を取って1本ずつ削り、量産も効かないとなれば、相当の価格にしなければ合いません。
結局1本当たりどの位の製作時間がかかるのかを調べつつ、他の手作り万年筆業者の価格なども参考にして、25,000円の価格を設定しました。
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名入れボールペンの【ペン工房キリタ】