ベークライトとペンについて その18
ベークライトとペンについて その18>
現在日本でベークライトを製造しているのは、この利昌工業さんともう1社住友ベークライトさんだけです。
ベークライトという言葉は、開発者であるベークライト博士の名前から呼ばれた商品名で、より一般的にはフェノール樹脂が一般名になります。
フェノール樹脂は明治時代の最末期に開発され、大正時代に広まったプラスチックの草分け的な物質です。
当時は、石炭などを燃やした時に出る蒸気を冷却して取り出したフェノールという物質にホルマリンを加えて製造していたそうです。(今は石炭は使用していません。)
それまで人々の身の回りの道具は、木や石を削るか、土や鉄を焼き固めるしかなかったわけですから、プラスチックができてから色々な面で生活も変わったのでしょうね。
その後色々な種類のプラスチックが開発され、身の回りの道具の素材としては使われなくなったフェノール樹脂も、その耐熱絶縁性を活かした分野でしっかりと生き残ってきました。
そしてそこには利昌工業の絶え間ない新製品開発の努力があったのです。
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