ベークライトとペンについて その9
ベークライトとペンについて その9>
棒材に穴を空けるには、最初はどうしてもドリルを使いますが、ある程度穴が開いたら、バイトで穴を広げることもあります。
中ぐりバイトという先端がくの字に曲がったバイトを穴に入れて内側から旋盤加工で切削をします。
ペンの先端近くの穴は小さいのでくの字に曲がったバイトを入れる事ができませんが、穴が大きくなるペンの中心付近については、この方法もよく使われます。
ドリルを使うとどうしてもまっすぐな穴にしかなりませんが、中ぐりバイトを使って旋盤的に穴を広げる場合は、縦の動きと横の動きを同時に与えられるため、斜めの穴を空けることもできます。
(ただし、筒の中の事なので目視もできないし、手の感覚では正確な寸法を出すことはできない。)
イラスト:東大阪市製造業支援サイトより
外径を削るときも旋盤の縦の動きと横の動きを組み合わせたバイトの動きで棒材を斜めに、丸みもつけて削っていきます。
轆轤で削る場合は手に刃物を持ち、直接材料に当てて斜めや丸みもつけて行ってしまうようですが、轆轤が無く旋盤を使うキリタでは、あくまでも旋盤的に削っていきます。
以前の連載でも旋盤加工についての説明もしましたが、復習の意味も込めて、旋盤の縦の動きと横の動きについて次週再度説明します。
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名入れボールペンの【ペン工房キリタ】