フルハルター訪問記 その5

フルハルター訪問記 その5>

私の筆記スタイルには、M800が最も合っているようなペリカンの万年筆ですが、問題はその価格です。

ペリカンのスーベレーンは、限定品を除くと、M1000を筆頭にサイズが大きいほど価格も高くなります。

M400が3万円なのに対し、M600は4万円、M800は5万円と1万円刻み。M1000に至っては7万円です。

正直最初はM400かM600位を考えていたので、800は完全に予算オーバー。どうしようかと考えていたら、森山さんはこう言いました。

「一生使える物だから妥協はしない方が良いですよ。もし今予算がないなら、今回は買うのを止めて、いずれ予算が貯まったらまた来店したらどうですか?」

う~ん、ここまで40分も接客に時間を割いていながら、売り込みに走らないこの姿勢。僕だったら、ここまで俺の時間を使ったんだから買えよな、くらい思ってしまうかもしれません。

この言葉に思わず感銘を受けて、ついうっかり「なんとか金策しますから、支払いはペンの受け取り時でも良いですか?」と言ってしまいました。

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